葬儀に費用をかけられない、参列する人が少ない、お葬式はいらないから最低限の見送りができれば十分・・
ご家庭のご事情は様々ですが、葬儀をせずに火葬のみを行いたいと考えている方へ
まずはっきり言いますと、火葬のみというのは他の葬儀とは全く異なるお見送りのスタイルです。
それだけに、「こんなはずじゃなかった・・」と後悔するご家族も少なくありません。もちろん、火葬のみを選んで良かったという方もたくさんいらっしゃいますよ。
ここでは、火葬のみでのお見送りを選んだ場合、実際に起きること、喪主がやることや注意点をまとめました。
火葬のみでのお見送りのことを比較的よくご存知の方も、検討しはじめたばかりの方も、「本当に火葬のみのお見送りを選ぶべきか?」を考える参考になりましたら幸いです。
火葬のみの葬儀なら、火葬式・直葬
家族葬や一般葬など、葬儀には様々な種類があります。あなたが「火葬のみで良い」というお考えでしたら、最もイメージに近いのは「火葬式」または「直葬」と呼ばれるお見送りのスタイルです。
火葬式と直葬はどちらも同じ意味で、お通夜や告別式などの儀式を行わずにお見送りをするスタイルを指します。
火葬のみのお見送りの現実
火葬のみの場合、お別れの時間はわずか5分
火葬のみでも少しくらいはお別れの時間があるだろう・・と考えている方もいるかもしれませんが、火葬の直前に過ごせる時間は5分〜10分ほどのことが一般的。思っていたより短い!と感じる方が多数かもしれませんね。
例えば3名のご家族が立ち会って、順番に故人さまのお顔を見たりお別れをするなら、1人あたりの持ち時間は1分〜3分ほどという計算になります。
読経してもらうには追加費用が必要
火葬式のプランでは読経の時間さえ含まれていないことが一般的ですので、「火葬の前にお経だけはあげたい」と考えている方は注意が必要。その時間を確保したり、お坊さんの手配には追加費用がかかります。
同様に、「最期には棺にお花を入れてあげたい」という場合も、その時間がとれるか、お花を用意してもらえるかなど葬儀社によく確認しましょう。
火葬式に参列できるのは数名だけ
火葬のみで見送る際、立ち会う人数に制限はありませんが、火葬炉の前の限られたスペースや、お別れできる時間がごくわずかなことを考えると、大勢での参列は現実的ではありません。
実際、火葬のみでのお見送りのほとんどが数名で行われています。
火葬のみのお見送りで喪主がやること
生前のうちに葬儀社選び
火葬のみのお見送りであっても、葬儀社を通して行うのが一般的です。
もしご自分で火葬を行いたいと考えているなら、棺の手配、お体の搬送、ご安置、火葬場の予約、死亡届や火葬許可証の手続き・・などなど、たくさんの専門的な対応が必要になるため、現実的ではありません。
生前のうちに、火葬のみのプランが用意されている葬儀社を探しておきましょう。
喪主挨拶は省略できる
葬儀では喪主が参列者に挨拶を行います。しかし火葬のみのお見送りの場合は、ご家族数名だけの参列であることが多いため、かしこまった喪主挨拶はしないのが一般的です。
実は「火葬のみ」でも色んな種類があります
一言で「火葬のみ」と言っても、いろんなお見送りの仕方がありますよ。葬儀社によっても、火葬式のプラン内容が異なります。
ご家族のお考えやご事情に合わせて、火葬の他にどんなお見送りがしたいかを考えておきましょう。
- お経だけはあげたい
多くの葬儀社で、お坊さんを手配して火葬前に読経してもらうことができます。別料金がかかることが一般的です。
- 無宗教で行いたい
読経や位牌も希望しない方法です。ほとんどの葬儀社で、最安値の火葬式プランがこれにあたります。
- 家族、親族で見送りたい
火葬場へ到着してから火葬までの時間はごくわずか。ゆっくりとお別れはできません。
そのため、火葬場へ出発する前に、ご自宅などでお別れの時間が用意されているプランもあります。
- 事情があって立ち会えない・立ち会いたくない・火葬にまつわることを葬儀社へすべてお願いしたい
火葬から拾骨までスタッフにまかせることができる葬儀社もあります。
- お花だけ手向けたい
火葬の前に、棺にお花や思い出の品を入れてあげられるプランもあります。
ちなみに、場合によっては、火葬のみではなく、家族葬や一日葬など他の葬儀スタイルを選んだほうが良いことも。
(火葬式よりも他の葬儀を選んだほうが良いという例は、こちらでご紹介しています。)
火葬のみを行う前にチェックしておきたい注意点
火葬のみのお見送りを選ぶとき、最低限気をつけておきたい確認事項があります。
ひとつでも当てはまると後々のトラブルにつながる可能性があるので、チェックしておきましょう。
宗教やお寺のお考えに反していませんか?
お寺とのお付き合いがある方や、信仰されている宗教・宗派によっては、宗教儀礼を行わない火葬のみのお見送りは良く思われない場合があります。納骨を断られたというケースも。
火葬のみを検討していることを、生前のうちから相談しておくことをおすすめします。
ご家族、ご親族の意見は?
ご家族やご親族は、火葬のみのお見送りに賛同してくれているでしょうか。通夜と告別式をするべき、読経してあげるべき、というお考えの方は多くいらっしゃいます。
家族、親族「以外」のお付き合いは?
ご本人の年齢が若かったり、お仕事で現役の方、引退間もない方が旅立たれた場合はとくに、「葬儀に参列したい」「お線香だけでもあげたい」というご友人やお仕事関係の方が数多くいらっしゃることでしょう。
その場合に火葬のみを選んでしまうと、最期に会えなかったことを悔やまれたり、後日ご自宅へ弔問に訪れる方のおもてなしでご家族の負担になってしまうことも。
火葬式よりも、他の葬儀スタイルを選んだほうが良い実例
もちろん、火葬のみのお見送りが良くないわけではありません。でも、求めているものによっては、実は火葬のみのお見送りよりも、他の葬儀スタイルを選んだほうが正解な場合もあります。
例えば、火葬式よりも家族葬のほうが希望を叶えることができたり、一日葬を選ぶほうがご家族の負担が減ったり。
そのような、火葬式の他にもあなたのご事情に合っているかもしれない例をご紹介しますね。
あなたが火葬のみにしたいという理由は何なのか、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
あなたが火葬式をしたい理由は何ですか?
- 葬儀にかけられる金額が少ないから、費用を安く抑えたい
火葬式以外のおすすめ葬儀:家族葬、一日葬
多くの葬儀社では、事前に相談をすることで大幅な割引が受けられます。葬儀プランのアレンジができる葬儀社では、本当な必要なものだけにして費用を安く抑えることも可能です。
一日葬では、お通夜を行わずに料理代を省くこともできますし、実は火葬式でなくても葬儀費用を安くする方法は色々あります。
葬儀社に相談してみると、家族葬や一日葬、一般葬でも思ったより安くできる場合がありますよ。
- 宗教儀礼に関心がないから、お通夜や告別式はいらない
火葬式以外のおすすめ葬儀:無宗教での家族葬、一日葬、後日にお別れ会
火葬のみだと、本当にあっという間に火葬炉に運び込まれることとなるので、お別れの時間が足りないことも。立ち会える人数も限られてしまいます。
無宗教の家族葬でご家族で過ごす時間を作ったり、一日葬でご友人もお呼びするのはいかがでしょう。
火葬のみを行ったあと、後日あらためて縁のあった方々をお呼びしてお別れ会をするという方法もあります。
- 参列する人が少ないから、葬儀はしなくてもいい
火葬式以外のおすすめ葬儀:家族葬、一日葬
立ち会うご家族や、葬儀にお呼びする交友関係も多くないという場合は、少人数で葬儀が行える家族葬も良いかもしれません。火葬のみの場合とは異なり、お通夜や告別式など一般的なご供養の手順をふめば、お寺とのお付き合いがある方も安心です。
お通夜と告別式を2日間行わなくても良いというお考えなら、一日葬も良いでしょう。
- 家族関係の複雑なご事情で・・・
よくご家族ご親族、葬儀社とも相談しておきましょう
ご家族によっては、複雑なご事情で火葬のみのお見送りを検討している方もいらっしゃるでしょう。
喪主となる方や、ときには旅立つご本人が火葬のみを希望していても、後になって他のご家族やご親族に「ちゃんと葬儀をしてあげるべきだった」と揉めることも。お通夜や告別式、読経などを行わないことで、お寺から納骨を断られるケースもあります。
本当に火葬のみで良いのか、よく相談しておき、トラブルを防ぎましょう。
- ご本人が、「葬儀には費用をかけなくて良い、安いので良い」と言っている・言っていた
火葬式以外のおすすめ葬儀:一日葬、家族葬、費用を節約した一般葬
火葬式は本当に簡素です!祭壇も無ければ、読経やお別れの時間も無いので、一般的に思い浮かぶお葬式のイメージとはかなり異なります。
ご本人がおっしゃる「安いので良い」は、「豪華でなくて良いから、普通のお葬式で良いよ」という意味かもしれません。
小さくても良いから祭壇があって、ご家族からお花を手向けたり、読経やご供養の儀式も必要とお考えなら、火葬のみのお見送りは避けたほうが良いでしょう。
火葬のみにしますか?それとも家族葬や一日葬?
火葬のみでのお見送り、そしてその他のご葬儀スタイルについて、その現実をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
やっぱり火葬のみが良いと感じる方もいれば、家族葬や一日葬も検討してみようという方もいらっしゃることと思います。
火葬のみでお見送りしたい方
それでもやっぱり火葬のみが良いという方は、まずはこちらでご紹介している葬儀社の資料請求から始めてみてください。
火葬式以外のご葬儀も検討してみたい方
火葬式以外のご葬儀も検討してみようかなという方はこちらを参考にしてください。